2010年7月31日土曜日

西日本列島横断旅行


この夏、我が家は日本列島横断旅行を計画。

知っているようでまだまだ知らないニッポン。
こうして海外生活が長くなると、行きたいところもなぜだか
外人チックになってくるようで、京都に奈良、宮島、伊勢神宮と
コテコテの修学旅行コースを観て回りたい気分だ。
パリ生まれの息子にも、美しい日本の風景や文化を少しでも
たくさん見せたいじゃないか。
あっちもこっちも、行きたいところはどんどん広がる。

キラキラ北斎の豪華なパス!

JRが外国人向けに発行しているジャパンレールパス(周遊パス)に、
ユーロ圏の永住権をもっている日本人も適用するという耳寄りな
話を聞いて、すぐこれに飛びついた。
のぞみ以外のJRの乗り物に、1週間すべて乗り放題で28300円。
グリーン車でも37800円、もちろん子供は半額。
なんと、東京=大阪間の往復料金と同じじゃないか。
すごいすご〜い!!

そんなこんなで、春から計画していた初の西日本横断?!旅行へ
この記録的な極暑の中、出発だ〜!

日本の新幹線は素晴らしい。
今回は列車旅行をより満喫するために、グリーン車にしたのだが
これが大正解。
車両の中は私たちの他にビジネスマン風のおじさま1名のみ。
静かできれいだし、おしぼりまで出てくるサービスぶり。
白いユニフォーム姿の車掌さんもエレガント!
お弁当も飲み物も売りに来てくれるし、しかもどれも美味しい。
こんな快適な列車は、日本にしかないないと私は断言したい。
ユーロスターもTGVも足元にも及ばない。
ニッポンの誇りだ!

午前8時の新幹線で岡山まで行き、マリンライナーに乗り換えて
瀬戸大橋を渡り13時過ぎには高松に到着。
あまりの呆気なさにビックリ。四国ってもっと遠いと思っていた。
タクシーに乗って、まずは美味しいうどん屋へ連れて行ってもらう。
「山田屋」という立派な門構えの店に到着。
もちろんここは香川。本場の讃岐うどんをいただく。
ツルツル、シコシコ麺が最高!
遅めの昼ごはんにありつけて、まんぞく満足。


遠くからタクシーで乗り付ける人も多い
ぶっかけにしようか迷った末、ざるうどんに

再びタクシーに乗り込み、イサムノグチ美術館へ向かう。
イサムノグチの彫刻作品が集められたこの庭園美術館は、NYと日本を
行ったり来たりしていた亡くなる前の20年間、アトリエ&住居とし
て使われていたものがそのまま残されている。
作品の多くが巨大な石で作られていて、広い庭に散在している。
未完成のものも多く、資材置き場にはブラジルから買い付けていたと
いう、まだ使われていない石がたくさん積み上げられていた。

イサムノグチを知ったのは、メキシコの画家FRIDA KAHLOの自伝を
読んだのが切っ掛けで、その時はFRIDAの浮気相手、女癖の悪い自由
奔放な前衛アーティストというイメージしかなかったけれど、ここ来
てすっかり印象が変わってしまった。
西洋人でいながら、日本の精神性を真正面からきちんと見据えたよう
な.....石のことはよく判らないけれど、思わず背筋を正さずにはいられ
れない凛とした空気が流れている。
高松からローカル線に乗り換え、さらに山の中を入っていき、入館希
望は往復はがきで申し込み、最も行きにくい美術館と言われているら
しい。
ジリジリと照りつける炎天下、蝉の声を聞きながら、スピリチュアル
なイサムノグチの宇宙を体験?! 
う〜ん、来てよかった。





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