2011年6月30日木曜日

男盛り


パリコレもほぼ終了し、いつもの落ち着きを取り戻しつつあるパリ。
今夜は日本からコレクションのために来ているデザイナー、
Mトモさんと奥さまのK子さん、そしておなじみT家を交えて
我が家でご飯となった。

「近所に美味しいイタリアンのお惣菜やがあるから、適当に買って
持って行くよ」と早い時間にT家の主、Zから電話がある。
うれしい! こういうサプライズは大歓迎だ。
それじゃ、前菜はT家に甘えるとして、ちょうどイベリコ豚が届いて
いるから、これをあっさりグリルして....最近、お気に入りの新メニュ
冷たい海鮮ラー油のパスタ&辛口グリーンカレーでいこう。

タコ姉妹のMちゃんが待ってる?!
当然、つまみのタコ唐....

トロトロ濃厚な甘みが絶品のピーマンマリネ

あっさりハーブ&オリーブ仕立てのマグロ

T家の3人が早めに到着。
「ちょっと近所の楽器屋をみてくるから、息子をおいてくよ〜」と
袋いっぱいのお惣菜を置いて、再びふたりで出かけて行く。
子どもたちは、さっそくベイブレードでうれしそうに遊び出す。

T家の息子Jは7歳、うちの息子とは5歳も差があるのに、とても
仲がいい。
Jから教えてもらったベイブレードという、小学生の低学年に人気の
ベーゴマの進化版みたいなオモチャに、いますっかりハマっていて
Jが来ると大喜びで遊ぶのだ。
同級生が来たときは、けっして話題にもしないのに....。
大丈夫だろうか?! うちの息子の精神年齢は....。

19時半、Mトモさん&K子さん夫妻が到着。
まもなくT夫妻も戻ってきて、まずははじめましてのご挨拶。
実はもう何年も前からT家の主、Zと奥さまのMちゃんを紹介して
ほしいと、Mトモさんから頼まれていたのだけれど、いつもなぜか
タイミングが悪くて延び延びになっていたのだ。

Mトモさんはデザイナー業をしながら最近、あらたに映画の脚本&
監督業に挑んでいるそうで、日本に戻ってすぐ撮影に入るという。
Zも作家、映画、舞台、ミュージシャンと超人的なエネルギーで
創作活動をする人。アイデアが浮かんで、それを口に出した
ときから、すでに動きはじめている。
似ているかも....このふたり。

頂いたお惣菜はどれも美味しく、聞いたらシェフは日本人だという。
なるほど....どこか和の繊細さを感じさせる上品な味付け。
他のイタリアンにはないお料理でみんな大満足だ。
思いがけない豪華な前菜に、お腹もさすがにいっぱい。
パスタはパスして、締めのグリーンカレーを軽く食べる。

独自性に富む超キャラのふたりがどんな話をするのか、とっても
楽しみにしていたのだが、互いにリスペクトしながらMちゃんが
いい感じではなしを和ませ、K子さんが場を盛り上げてくれる。
「同じシンパシーを感じるよ」とZ。
おそらくパリコレのメンズモデルとして、ZがMトモさんの
ショウのランウェイを歩く日も遠くないだろう。

それにしても今日のメンズ3人、50〜60歳....ニッポンの男って
ホント若〜い! 人生を人一倍楽しんでいる男盛りのお年頃。
リスペクトします!

定番薄切り子牛のカツレツ

ラングスティーヌのクリームコロッケ

ペコリーノが入ったライスコロッケ
甘辛仕立てのイタリアン鶏肉つくね

イベリコ豚の柚子ネギ添え

初顔合わせの記念撮影!

2011年6月27日月曜日

真夏日


いや〜、暑い。
いっきに真夏、今日の最高気温は37℃だと?!
ヒェ〜、クーラーのないパリのアパートでこんな陽気が何日も
続いたら、きっと死者がでるはず....。
熱中症で死者が1万5000人も出た2003年の夏を思い出す。

この二人、ダブルネームで新ブランドをはじめるらしい

友だちデザイナー、Massatomoのショウにいく。
テーマはネオモノクロのブレードランナー....ラストに大人気の
ヒップホップグループ、Black Eyed PeasのWill I Amが突然出てきて
びっくり。デザイナー共々、大喝采を浴びていた。


暑くても、食欲が衰えることはない。
ガッツり食べてしっかり仕事しなくっちゃ!
テラスで軽めのイタリアン。

野菜のマリネ&生ハムの前菜

イカとトマトのリングイネ


食事の後は再び展示会場へ。
新しいデザイナーも続々出てきて、なかなか興味深い。
不況といわれながらも、みんながんばっているね〜。
特にロンドンのクリエーターを集めた合同展London Show Roomは、
雰囲気もよくパリにはない潔さが感じられて面白かった。

うちのすぐ近所の袋小路....こんなとこあったんだ!

ガレージが会場のCapsule、地獄のような暑さ....

暑さのせいか、不況のせいか....人も少ないような....

2011年6月25日土曜日

Gay Pride


朝から展示会まわり。
マレからはじまり、トラノイ会場のあるBourse証券取引所に移動。
金融関係のオフィスが集まるこのあたりでは、普段あまり見かけない
モード系外国人がウロウロ....知り合いに会って挨拶を交わしたり....
いつもの光景。

トラノイ、今年はこの一会場に縮小?!

朝からこんなところでダンス教室が....

展示会場を後に、セレクトショップの市場調査にでる。
コレットは相変わらずの人、シャンゼリゼ66はsoldesの商品ばかりで
期待外れ。レクレルールは既に秋冬物を中心に、品揃えも安定
していてわたしたちのような市場調査隊もチラホラ....。

Champs-Elyséeはどこも旅行者でいっぱい

ラデュレ、今シーズンは
イチゴ&チェリー柄!

再びマレに戻ると、一帯は既に異様な盛り上がり。
そう、今日はGay Prideのパレードがあるのだ。
ゲイ、レズビアン、トランスジェンダー、バイセクシャルたちが、
自らの性に誇りを持ち平等な権利を訴えるイベントで、世界各地で
行われている。
今年のパリの参加者は50万人というから、びっくり。
年々、規模が大きくなってきている。
社会党の議員や元文化大臣のジャック ラングなど社会的地位の
高い人もけっこう参加していて、フランスらしいなと思う。
今年もパリ市長(カミングアウト済み)は最前列にいたらしい。

お兄さん御用達のバーやレストランが件を連ねるマレ地区は、
もうすっかりお祭りモードだ。
大音量の音楽とレインボーカラーで色めき立っている。
展示会場の多くがこの周辺に集っているため、バイヤーたちもどうも
落ち着かない様子?!
こんなところで、来年の初夏物の洋服を今から買い付けるなんて....
もうどうでもよくなっちゃいます〜。
パレードの最終地、バスティーユから今夜はみんなここに流れて、
朝まで大変な騒ぎになるだろう。

年々、ド派手にパワーupしている
ゲイプライド!

仕事を終えて家に戻ろうとバスティーユへ。
でも、パレードのトラックが道を塞いで渡れない。
「ゲェ〜ッ、家に帰らせておくれ〜!」
ド派手な衣装を着たお兄さまたちを眺めながら、この日のために
どれほどのエネルギーを費やしたのだろう....と、彼らの涙ぐましい
熱意に感動してしまう。
わたしも男に生まれていたら、このお祭りだけはド派手に仮装して
参加していたと思う。
好きスキ、みんな大好き〜!
Gay pride、わたしももちろんリスペクトします!

なんども見つめ合っては抱き合ってたカップル

すでにおヒゲが....永久脱毛した方が....?!

完璧、美しかった今年のQueen!!

超ハイヒールでお疲れ気味のLGBT

2011年6月23日木曜日

ビストロ女子ごはん


日本から一年ぶりにパリに戻って来たYちゃんを囲んで女子ごはん。
M奈ちゃんが絶賛する12区の老舗ビストロPaul Bertに行く。

食通パリっコたちをうならせるビストロが件を連ねる食いしん坊通り
rue Paul Bertの中でもとりわけ人気のレストラン。
メニュにはおなじみのトラディショナルなフレンチ料理が
並んでいて、なんだかすごく新鮮。
このところ、和テイストを取り込んだフュージョン系の凝った
料理を出すレストランがが多い中で、こういうお店はやっぱり
ありがたいと思う。

通りには、料理関係の書籍や雑貨を扱う
こんなカワイイお店も....

メニュが毎日変わるのも新鮮!

始めて飲んだコルシカ島のシュワシュワ水

迷う迷う....なにを食べようか

勧めてもらった自然派ワインも美味しく

熟女子6名、全員顔を揃えたところでシャンパンで乾杯!
20年のパリ生活に終止符をうち、去年家族で日本に帰国した
Yちゃんの東京での新生活について聞きながら....シャンパン〜
ワインとみんな徐々にノリノリ....盛り上がってくる。
今夜はガッツリ食べるしゃべる系女子を中心に、新参娘も?!
めまぐるしく変わる話題に、付いて来てるかな....Mみちゃん?!
食べて飲んでおしゃべりに笑って....忙しい忙しい。
一年ぶりに会うYちゃんは、やぱりなんにも変わってなくて
ホッとする。
まあ、人間どこで暮らそうと変わらないもの....基本的には。

トマトとアンチョビのプロヴァンス風タルト

柔らか牛タンのマスタード風味

アントリコットのステーキ、2人前!

肉厚マグロのグリル、ケッパー風味

ココット鍋の中は子牛のブランケット

デザートチーズは好きなだけ....


Hちゃんが話の腰を折ったり揉んだり外したりしながら、今夜も
見事に盛り上げる。
この人ってホント、可笑しい....いるだけでOKな人?!
今週はFashion weekでみんな大忙しなはずのに、閉店間際まで
すっかり.....。
これこそが、明日の活力につながるんだ、きっと!

ほろ酔いイイ気分で家に戻ると、夫と息子は既に就寝中....。
なぜか夫はソファで、息子がわたしのベッドに寝ている。
ごめんね....今夜もこんな遅くまで。
そっと忍び足でベッドに入ると、息子の脚が暖かくて気持ち
よかった。




2011年6月21日火曜日

夏至2011


やってまいりました。パリコレMens、ファッションweek。
みんな続々とミラノからパリに流れ着いている。

それとはあまり関係なく、来客やら外食でなかなか落ち着かない
我が家なのだが、今夜は珍しくなにも予定がない。
ヨッシャ〜、こんな時こそ仕事に集中できる絶好日和だ。
午前中から素材探しに出かける。
もちろんマイ自転車を飛ばして、パリを縦横無尽に。

まずはパリ一番の問屋街Sentierへ。
佐川急便みたいな大きなトラックが狭い通りを行き来して、その中で
立ちんぼのお姉さんが客引きをしていたりして。
こんな時間から....誰が....なんて考えながら、素材屋を数件回るが、
探していたものが見つからず。
次にLes HallesのDroguerieものぞいてみたが、探しているイメージの
小花のモチーフが....ここにもない。

キッチュでかわいいドログリーの花

続いてQuatre septembreのUltramodへ。
創業1931年のこのお店、アンティークのリボンやボタンなど
他には見つからない素材の宝庫....まるで時が止まったようなステキな
お店なのだが、ここにもない。
そして最後に行き着いたのが、パリで一番古い造花を扱うLegeron。
ディオールやジバンシーなどオートクチュールの花を作り続けている
18世紀からあるというアトリエだ。
花びらに象った絹布をひとつひとつ染料で染め、手作業でため息が
出るような見事なグラデーションを施して作り上げた花たち。
この世にたったひとつの花....確かに素晴らしいけれど、予算が....。
よく考えて、出なおすことにしよう。

引き出しの中には....マリアージュの花

こちらは繊細な色とりどりの小花

今夜はFETE DE LA MUSIC。
パリ中が朝まで音楽でわき立つお祭りだ。
Hちゃんから「今夜、どこか繰り出す〜?!」のSMSが届く。
お天気はいまいちだけど、テラスで軽く食べたい気分。
息子はあっさり「友だちと約束があるから」と10eurosのお小遣いを
持ってうれしそうに出かけてしまう。
あ〜、もうそんな歳になったのね....うれしいような寂しいような。

Chemin vertのイタリアンへ。
テラスで白ワインを飲みながら生ハム&チーズをつまむ。
打ち合わせが長引いて遅くなったHちゃんが到着。
さっそくマルガリータ(ここのは絶品!)、タコのマリネサラダ、
フレーゴラを注文する。
フレーゴラはサルデニア島の名物パスタ料理で、クスクスのような
お茶漬けのあられのような食感が面白い。
今夜は大きなアサリがたっぷり入った魚介風....。
美味しい....う〜ん、でもなんだか飽きる?!
やっぱり普通のパスタの方がよかったかも。


ワインも当然、サルデニア産

タコとじゃがいものマリネ

ここの薄生地のマルガリータは絶品!

粒々、モチモチの食感が面白いのだが....


食事を終えて、マレ界隈に向かってブラブラ.....ものすごい人!
時間は既に22時を過ぎ。
ヴォージュ広場はもう身動きをできないほどの人で溢れている。
フランス人って、FETEスキだもんね〜。
息子に電話をすると、すでに家に戻っていてもう寝るという。
ホッとひと安心。
じゃ、もうちょい飲んで行こう〜!
そう、今夜は夏至。夜は長いんだもんね!

近所の兄ちゃんがちゃっかりmojitoの出店を....

ラテン系のパーカッションチーム....超盛り上がり!

こんな時に....身動きできないタクシー

サンポールではオジさまバンドが懐メロを!

2011年6月18日土曜日

mini tsutsu再開!


しばらくお休みしていた子どものTシャツブランド、mini tsutsuが
インターネットのオンラインショップ『51Stars PARIS』で
再開しました。

www.51starsparis.com

フェイクファーを使ったおなじみのアプリケーション、いままでの
人気デザインに加えて、夏向けのNEWデザインも登場です。
どうぞよろしくお願いします!


レースのお花のメッセージ....


mini tsutsuの定番
フェイクファーの人気ドクロも!

2011年6月13日月曜日

Monumenta 2011


グランパレで行われているフランス文化省主催の国際的現代アートの
展覧会「モニュメンタ2011」に出かける。

1900年パリ万博のメイン会場になった鉄骨とガラス屋根が美しい
グランパレを会場に、4回目を迎える今年はイギリス在住のインド人
彫刻家Anish Kapoorが招かれた。
テーマは旧約聖書に登場するLeviathan、海の怪獣。
自然の採光が差し込む巨大な空間を活かした想像以上の
ダイナミックな作品に、ただただ度肝を抜かれ言葉を失ってしまう。


国際的な注目を集めるMonumenta展

会場を待つ長蛇の列....

バルコニーから見下ろすと人がマメ粒のよう。

茄子色の球体は塩化ビニール製。

13500㎡、高さ35メートルの球体は、バランスボールと同じ
塩化ビニールでできている。
回転ドアを通ってさっそく中に入ってみる。
ワォ〜ッ、建物のガラスから差し込む自然光がなんとも幻想的で、
天気や太陽の位置によって微妙に変化する。
巨大なクジラのお腹の中に入ってしまったような....凸凹がどっちが
どっちか....。
今日は残念ながら曇り空でぼんやりしているけれど、晴れの日の
太陽に照らされた時は、グランパレの鉄骨が写し出されそれは
それは素晴らしいらしい。

この展覧会は6月23日まで行われている。(火曜休館日)
最終日まで間近ということもあって、会場を待つ長蛇の列に
諦めてしまう人も多いらしい。
インターネットで事前にチケットを買うことをお勧めします!

凸か凹か....目の錯覚で。

SF映画の世界に入り込んでしまったような....

なるほど....構造がわかる設計図。

見終わった後は、館内のライブラリーでしばし立ち読み。
お隣のカフェのテラスでお茶を....。
夜は思いがけず、T女史と自然エネルギーについて考える懇談会
に夫婦で参加することになる。

いつになくアカデミックな充実した週末だった。

グランパレにあるなかなか雰囲気のいい
カフェレストラン