2012年11月5日月曜日

田舎の週末


週末、パリから車で1時間半、Fontaineblaueの森の先にある友だちの
maison de campagneに行って来ました。

庭もすっかり秋の色
母屋からあずまやに続く

夏はここで読書したり昼寝をしたり

庭になった無花果

田舎の朝食

田舎では普段食べない朝食も、しっかりいただきます。
たっぷりのミルクティ、ヨーグルト、こんがり焼けたトースト、
そして庭からもいできた無花果。
田舎の美味しい空気を吸いながら...なんて贅沢なんだろう。


ゆっくり朝食をとった後は、シャワーを浴びて...。
男衆は庭から暖炉の薪を運び、落ち葉を掻き集め、そして食材の
買い出しのため、早々と村の市場へ出かける。
田舎では、日曜日の営業はどこも昼まで。
午後になるとパン屋もTabacもどこもぴしゃりと扉を閉めて
しまうのだ。 急げ〜!

夫たちが出払った後、わたしたちはDVDを見ながらエアロバイクを
漕ぎ...マッサージをして...すでにかなりの極楽モード。
確かに、田舎の生活は男の仕事が山ほどある気がする。
普段の休みはあまり動きたがらないわが夫も、ここでは率先して
やりたがる...とてもいいことだ。
買いものから戻り、さっそく昼ごはんの仕度をはじめる夫たちを
横目に暖炉の前でウダウダ〜。
今日はたっぷり甘えよう。

母屋
かつてここはスウェーデン人の
植物学者の別荘だったらしい

セップ茸の刺身、サラダ

Epaule d'agneau子羊の肩肉

主みずからサーブ♡
Tのセップラーメン
さっそくシャンパンを開けて、アペロ。
肉厚のセップ茸は厚めにスライスして、オリーブオイルと塩で。
この食感、香りも素晴らしい。
そして、M人が絶妙な焼き加減でオーブンから出してきた
子羊のグリエをかぶりつく。
〆はTのお得意料理?!ラーメン。
今日は塩ラーメンをベースに、香り豊かなセップ茸が上品に
添えられた逸品。
胡麻油の風味が効いて...最高。Bravo!!

お腹もいっぱいになり、DVDを観ながらいつの間にか昼寝...
これがしたかったんだよん。
目覚めによく冷えた白が運ばれてくる。
またまたチ〜ン!
ほほ〜、Tはすでに夕飯の準備に取りかかっている。
晩ごはんはなに?!
人に作ってもらうごはんって、なんでこんなに美味しいんだろう。

パリにいたら味わえない極上の週末、心も身体もしっかり
リフレッシュできました。
ありがとう♡

晩ごはんの準備
生ハム、無花果、柿
アンディーヴとゴルゴンゾーラ

Turbot
Tの揚げ玉リゾット、
コレは正直、イマイチだ...

2012年10月30日火曜日

冬時間


冬時間になり、パリもすっかり日が短くなりました。
乾いた空気に暖炉の燻した香りが入り交じったような...
早くも冬の匂いがします。

夕暮れの市庁舎

朝起きると、まずやかんでお湯を沸かす。
大きめの急須にお茶の葉を入れ、しっかり濃いめに出したお番茶を
大きな湯のみでたっぷり飲む。
眠っていた頭も身体もみるみる軽くなっていくのを感じる。

最近は、友だちに勧められたごぼう茶を毎朝飲んでいる。
ごぼうは食物繊維が豊富で、利尿作用、血液もキレイにするので
お酒を飲む人にはとくに良いらしい。
お茶といってもごぼうを天日干ししただけのもので、ほのかに香る
ごぼうの自然な風味がとても美味しい。
しばらく飲み続けようと思う。

最近は、友だちとこんなはなしばかり。
身体にいい...美容にいい...みんなそういうお年頃ってことなのね。
ふ〜ッ。

熊本県きくち村の
ごぼう茶


近頃、オシャレに目覚めはじめた息子が、ジャカードの
セーターが欲しいから一緒にみてほしいという。
とりあえずLes Halles界隈を回ってみたけれど、コレという
ものもなく、前から気になっていた古着屋をのぞいてみる。
KILO SHOP という名前のとおり、ここは八百屋や肉屋のように、
目方で古着を売るお店らしい。
例えば540gのセーターは10.80€、400gの革製バッグは8€、1,7kgの
毛皮のコートが34€と、まあこんな調子。破格の安さだ。
ところ狭しと置かれた古着の山、この中から掘り出し物を探し
当てる楽しみ...いったい何時間いただろう。
まもなく両手に持てないほど抱えて、鏡の前で試着。
が、サイズが...どれも大きすぎ。
結局、息子がアバクロのネルシャツを数枚見つける。
ほどよいクタクタ加減が古着ならでは...いい感じ。
さっそくレジの量りにのせる。
シャツ3枚.....920g......18.4€なり〜!

肝心のジャカードのことなど忘れて、すっかりいい気分。
わ〜い、ここ好き。
これからの季節、仮装用の小道具を見つけるのにも使えそう。
また来ようっと。

69-71 rue de la Verrerie 75004 PARIS

3フロアの大きな古着屋
タグの色で値段が違う

2012年10月28日日曜日

Midnight in PARIS


相変わらず食べて飲んでます...。
パリの左岸で右岸でいつもの友だちと...。
もうホント、誰にもとめられません。

まずは北マレに新しくできた魚介専門のタパスレストラン、
l'ilotでアペロを。
白ワインにブルターニュ産の生牡蠣、Bulot、自家製タラマを注文。
パリでこんな風に気軽に魚介が食べれるお店は珍しい。
早くも評判を聞きつけた地元のboboたちでいつも大賑わいだ。

テラスまでいっぱい
アペロ向きのBar
お次はタクシーに乗り込み、モンマルトルへ。
Abbessesの人気スペインバール、ここも地元っ子たちで超満員。
う〜ん、バールはこれでなくっちゃね。
カウンターでリオハをグラスで飲みながら、席が空くのを待つ。
ここは場所柄、年齢層がちと若い?!
カップル、合コン、女子会...と店の外まで人が溢れている。
こちらも女子3人、スペインタパスをつまみながらワイワイ、
おしゃべりが止まらない。

若者の熱気でここもそろそろ...
次の店を探してAbbessesを歩いているうちに、突然
「サルサが踊りたい!」とM穂ちゃんが言い出す。
そう、彼女はお酒を飲んで気分が良くなると、すぐに
踊りたくなるのだ。
というわけで、ラテン音楽が流れるHavana Barへ移動。
モヒートを飲みながらクルクル〜、でもなんだかまだもの足りない。
もっと広いところで踊りたい!
で、バスティーユ近くのClubへ。
ここで何件め...いったい何杯飲んだんだ...?!
店が閉店時間になり外へ出されると、朝5時半。
ひぇ〜、こんな時間まで遊んでしまった。

Abbessesの人気バール
巨大ラテンクラブ

家に戻ると息子が優しい寝息をたてて眠っている。
ほ〜、良い子じゃ。
ちと罪悪感を感じながら...バタンキュ〜。
そのまま昼まで爆睡。


そして週末は...M帆ちゃんの誕生日会。
いつもの女子全員参加となれば、これはもう当然、女子会だ。
寒いから外に出たくないという夫君のAを、半強制的に追い出し?!
7人でワイワイ、熱々のお鍋を囲む。
レストランもいいけど、やっぱり冬はこれだよね〜。

T子が持ってきてくれたAOKIのガトーに、少なめのろうそくを
立てて...
M帆ちゃん、おめでとう〜!

真ん中にいるのは...
息子のウルトラマン?!

ますます美しく!

0時過ぎ...宴たけなわの頃、どやどやとほろ酔いになった友だちを
連れてAが帰ってくる。
マレのイタリアレストランで男4人、ピザを食べていたらしい。
ここで誕生日会は突然、メンズを交えたダンスコンテストになる。
JUST DANCE wii 、これがけっこう面白い。
気がつけば、2時過ぎ...。

今週もたくさん飲んで食べて、そして仕事して遊びました。
みんなありがとう。

なぜかファッションが同じ4人!
こんなゲストも


2012年10月20日土曜日

子離れ


このところ毎日、雨が降ったりやんだりのパリ。
どんより垂れ込めた雨雲を眺めていると、ちょっと気が
滅入ってしまう。

FIAC 現代アートの大展示会が今年もグランパレをメイン会場に 、
123の世界を代表するギャラリーが参加して開催された。
金曜日はノクチューンで、夜の22時まで見られるというので、
学校帰りの息子と待ち合わせをしてでかける。

フランス最大の現代アート展
ガラス天井から光が...
T.Murakami
C.Boltanski
J.M.Basquiat
Neon Sign

会場内は大盛況。
今は亡きアート界の巨匠から新人アーティストの作品まで...
アペロの時間帯ということもあり、ギャラリーでは顧客たちに
シャンパンが振る舞われている。
3500€から最高20.000.000€(約20億円)まで...ユーロ危機、EU崩壊と
危ぶまれる中、不況知らずのアート界?!なわけないか...。

つかの間のアート鑑賞、息子も興味津々でひとつひとつ
覗き込みながら、写真を撮ったり、カタログを集めたり楽しそう。
コンテンポラリーアートには、先入観をなにも持たない子どもの心も
がっちり掴んでしまう自由とエネルギーが溢れている。
来年も必ず足を運びたいと思う。

シャンゼリゼもすっかり秋の色

そろそろお腹が空いた、なにか食べて帰ろうか...。
迷わず一致で、Kunitoraya2へ。

あれれ、Sくんだ!
そういえば、先月からバイトに来ているって聞いていた。
数年ぶりに会うSくん、真っ白なユニフォームがとても似合っている。
7歳違いの息子とすこし照れくさそうに立ち話し...立派になったな。

南瓜のポタージュ
烏賊の南蛮漬け
カツオのたたき
鶏の唐揚げ

〆の国虎うどん
ストウブ鍋の特製たぬき
Gスペシャル!デカッ。

最近、口数の少なくなった息子が珍しく饒舌に話しはじめる。
音楽のこと、友だちのこと、学校のこと...心のうちをポツリポツリ。
場所が変わるとこんなになるんだ?!
なんだか単純すぎてちょっと安心する。

「いい加減、子離れせんと〜」大将のMとちゃんがからかう。
金曜日の夜に、ママとこんなところでご飯たべてちゃ
ダメなんだと。
そうですかね.....全然いいと思いますけど。

まだまだ話し足りなくて、デザートはハーゲンダッツの
アイスクリームカフェで。
夫は留守、たまには息子とこんな夜を過ごすのも悪くない。

2012年10月13日土曜日

人生の師


K三さんからひさびさに食事のお誘いが。
「Gくんもぜひ一緒に!」めずらしく、息子も声を掛けてもらう。
思いがけず大人サマ扱いを受けて、少々緊張気味の息子...。

レストランTOYO

20時半、3人でレストランTOYOへ。
オーナーのTくんは、K三さんのお宅でプライベートシェフとして、
各界のセレブたちの舌を唸らせてきた料理人。
コテコテの熊本人である。
Tくんのお料理は、なんと表現すればいいだろう...。
思いがけない食材の組み合わせ、繊細な調味料の使い方...日本料理や
フランス料理という域を超えたTくんの世界。
いつも新鮮な驚きがあってワクワクする。
百聞は一見に如し...まずはぜひ食べてみてほしい。

秋の野菜、セップ、ハーブ...
Bulot、タコ、蓮根...アミューズ
タラバ蟹のスフレ
キャビア
イカ、カラスミ、ウニ...

引退後は長年の夢だった絵を描きながら、パリとモナコを行ったり
来たりしているK三さん。
デザイン業も自分が本当に好きな仕事だけを選んで...と、70歳を
過ぎたいまも旅行したいところ、やりたいことが山ほどあって
とても時間が足りないという。
こんな風にイキイキと年を重ねていけたら、どんなに素敵だろう。

14歳の息子にもあれこれ尋ねてくれる。
学校、友だち、将来、フェイスブックの楽しみ方...?!
息子の話にも質問を交えながら、真剣に耳を傾けてくれる。
パソコンも試行錯誤で覚えているらしい。
朝は毎日近くの公園を5キロほど歩くのだという。
新しいことをいまさら勉強するなんて、寒いから外に出るのは
やめよう...怠ける理由はいくらだってあるはずなのに。
K三さんの驚異的な若さは、こうした日頃の努力あっての
ことなのだ。

「歳の差、50歳だね!」と笑うけど、とてもとても...。
そういえば息子が産まれた時、発売されたばかりのAIBOを
贈ってくれた。
当時、ものすごく話題になっていて、入手困難と言われていた
超レアなロボット犬だ。
確かK三さんの家にもAIBOがいて、ちゃんと躾けるといろいろ
出来るようになるんだよとうれしそうに言っていた。
うちのAIBOは、その後まもなく歩きはじめた息子がお尻で
踏んで、前足を骨折させてしまったのだけれど...。

10代の少年の世界に...
伊勢エビの手打ちパスタ。
絶品!
小豆とアイスクリーム
少し風邪気味と言いながらも2本めのワインを開け、懐かしい
はなしに笑ったり、ちょっと切ない気持ちになったり...。
家族のようなintimeな時間が流れていく。
思えばK三さんと出会ってかれこれ四半世紀...夫はもっとそれ以上、
いまも変わらずとても大きな存在だ。
こんな素敵な人生の師が近くにいてくれるって、なんて
心強いことだろう。
K三さん、これからもずっとずっと輝いてくださいね。