2010年6月13日日曜日

帰国する友だち家族


日本へ帰国する友だち家族を招いて、一緒に食事をする。

自身のブランドで洋服を作っているデザイナーのY夫妻が、この夏
20数年のパリ生活にピリオドを打ち、これからは仕事の拠点を
東京に移し、家族ともに新たな生活をはじめるという。
Y夫妻と私が知り合ったのは、もう20年も前のこと。
共通の友だちの家で一緒に食事したのが最初だったと思う。
パリで暮らす日本人、同じモードの仕事をするモノ同士、そして
お互いに子供が生まれてからは家族ぐるみで、とても仲良くお付き
合いしてもらった。

彼らの帰国がいよいよ近くなり、徐々に寂しさを感じるこのごろ。
なにか心に残るような贈りモノをしたい.....
夫とあれこれ考えた末、彼らがパリ来た年のワインを用意して、
懐かしい話をしながら、みんなでゆっくり食事をすることにした。
なかなかいいアイデアを思いついた! 
私たちはすっかり意気込んでワイン探しをはじめた。
しかしこれが意外と難しい。
まず彼らがパリに来た年、ご主人のTちゃんが86年。奥さんのYちゃん
が来たのはその2年後?で、滞在許可証が出たのが?年と、年代が
はっきりしないのだ。
じゃ、二人が結婚した年にしよう。
次に91年もののワインを探すが、91年は歴史に残るほど出来の
悪い年だったらしく、ほとんど残っていないという。
知り合いのワイン業者や店を探しまわった後、ついに探し当てたのが
ブルゴーニュの VOSNE ROMANEE 89年。
89年、そう私たちが出会った記念すべき年! 結果、オ〜ライ!

ラベルはシートに貼って記念にプレゼント


日曜日の夕方、まだ太陽の日差しが残っている早めのアペリティフ。
仲良し日本人のM奈ちゃんとSスケくんは、なんと浴衣に下駄履き姿
で登場。
東京では人形町に住む予定のY家を送り出すため、下町風?!に盛装
しててきてくれたのだ。
なんて粋なことしてくれる友だちだろう....胸が熱くなってくる。

衣は薄く、歯ごたえを残して...


いまが旬の極太ホワイトアスパラ

トロトロ&クリーミー、癖になるおいしさ!



まずはシャンパンで乾杯!
今日はイタリアン、夫婦合作でもてなす予定だ。
クルジェットと花の天ぷら、ホワイトアスパラ、ブラータなど、
野菜系の前菜ではじめる。
花付きの極細クルジェットは、オーガニックのマルシェで発見
したもので、この季節にしか出てこない。
花の中をそっと洗っていたら、出てくる出てくる小さな蟻が。
無農薬の証しということか。
ホワイトアスパラはシンプルにオリーブオイルとバルザミコで。
巨大なモツァレラ、ブラータは南イタリア、プーリア地方から
週一度パリに空輸される、とてもクリーミーなチーズで、深めの
お皿の中でナイフを入れないと、中のクリームがこぼれてしまう
ほどフレッシュ。


もう少しタコが薄く切れたらよかったのに...


その後は、タコのカルパッチョ。
セルフィーユとケッパー、オリーブオイルであっさり。
ゆずコショウと白ダシにゆず酢を合えた和風ソースも作ってみた。
これもいける。刻みユズがあったら最高だ。
でもタコが思ったより固くてがっくり。タコの茹で方って、本当
に難しい。
スペイン人は柔らかくするためにタマネギを一緒に、イタリア人は
コルクを入れて茹でるというけれど、期待したほどの効果はなかっ
た。今回ネットで調べたところ、重曹を入れて柔らかく、タコの赤
みをより出すには緑茶を入れると出ていた。
両方入れてみたけれど、これもまったく効果なしでがっかり。
我が家はみんな揃って大のタコ好き。柔らかく上手に茹でる方法を
もっと研究してみよう。

さて、前菜の後はイベリコ豚を軽くグリルして。
続いて夫のお得意パスタ。
今夜はレンコンのペペロンチーニを初披露。
レンコンにしっかり味がついていて、ニンニクオイルと上手く絡んで
いる。シャキシャキの食感も小気味よく、なかなかいい組み合わせ。
BRAVO!

あっという間に時間が過ぎていく。
懐かしい話というよりも、話はこれからのことで盛り上がる。
そうパリと東京、どこにいても私たちは変わることないだろう。

ありがとう、Y家のみなさん。
東京に帰ったときには、美味しいところ連れて行ってね〜!
















1 件のコメント:

  1. そうか~こんな素敵なプレゼントだったんだ!
    さぞかし喜んだでしょうね~!
    いや~何だかY家がうらやましくなっちゃうぐらい
    皆の愛を感じますね~~~!
    私も帰国したい!(笑)

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