2010年6月9日水曜日

ジョエル チボーさんの野菜

パリにしては珍しく、雨がしとしと降ったりやんだり。
空気が湿っていて、パッとしないお天気だ。
こんな日は、なぜか無性に野菜が食べたくなるのは、私だけだろうか?
「そうだ、チボーさんの野菜を買いに行こう!」
そう思い立って、すぐにバスでイエナのマルシェに行くことにする。

瑞々しい旬の野菜たち
ハーブの種類もこんなにたくさん!
マスタードの葉っぱはサラダで

星付きレストランのシェフ御用達のチボーさんの有機野菜は、レスト
ランの野菜メニュにもその名前が冠されてしまうほど有名で、水曜と
土曜日の週2回、イエナのマルシェに出店している。

今日も瑞々しい野菜たちがたくさん並んでいる。
型も大きさもいびつだけれど、葉っぱも茎もしっかりしていて、どれ
も生命力に溢れてるじゃないか。
この野菜を食べてたら、鬱陶しい曇り空なんて吹き飛ばすくらい、
元気いっぱいになれそうな気がする。

本日収穫の野菜。バジリコもこんなに立派!



そう、今夜はまたまた夫の仕事仲間が3人来る。
当然、日本食を期待してるだろう。
野生のアスパラをおひたしにして、根セロリは浅漬け風にしよう
かな....。
ここの野菜を見ているとあれもこれも、ワクワクしてつい買いすぎ
てしまう。
そんなわけで今日はチボーさんの野菜を中心に、メニュを考える
ことに。

アペリティフにトマトとお豆腐のカプレーゼ。ミニサイズの野菜は、
スティックにしようかな。旬の野菜本来の味の邪魔になるから、
ディップは作らず、シンプルにゲラントの塩で食べてもらおう。

一応、ランデヴーは20時半。
パリで夕食に人を招く時は、大抵このくらいの時間からはじまる。
もちろん子供たちは翌日学校があるし、早めの夕食を済ませて来客に
挨拶したら自室へ。あとは大人たちの時間だ。
どこの家庭もこういう躾はきっちりできていて、なかなか感心する。

時間より10分遅れでやって来たシヴィル&ミッシェル夫妻は、バ
ルコンに咲いていたという花を抱えて登場。
jardins des roses。素晴らしい野バラの香り!
初夏の雨上がりにぴったりのソバージュで甘い香りだ。
その後、40分遅れでRuthが到着。
このくらいの遅れは、パリじゃ遅刻にならない。よくあることだ。
さあ、ようやく揃った今夜の顔ぶれ。


バルコンで育ったRoses des Jardins


今夜は冷たいスープでスタートだ。
サツマイモとゴボウのビシソワーズ。どちらもフランスでは手に入ら
ない野菜だけど、日本から届いた乾燥ものがあったので、戻して
長ネギと一緒に炒める。コンソメと豆乳を加えて、隠し味にみそも
ちょこっと入れて。はじめて作ったけど、サツマイモの甘みとゴボウ
の香りが絶妙、意外といけるじゃないか。

野生のアスパラは今がまさに旬

極細のインゲンはアルデンテで!


続いて野生のアスパラのおひたし。軽く茹でて、白ダシと柚子コショ
ウで合える。
ローストビーフとインゲンの和え物は、ダシ醤油と粒マスタードで
あっさり。
友だちに好評だった、山椒風味の蒸し鶏もまたまた登場。
山椒の実とみりん、ダシ醤油を混ぜたこのたれ、どうもフランス人の
好みに合っているらしく、この夜も大好評。やや甘みを効かせたコク
のあるソースが、鶏肉にしっかり絡み、山椒の実がいいアクセントに
なっている。
最後は、シソごはんと海苔でさっぱりと。

手みやげに頂いた、FRONSAC / CHATEAU MAGONDEAU BEAU
LITEの1989年も素晴らしく、今夜も美味しく楽しい夜でした。

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